3年前から企画してサンプル試作を続けていたレザージャケットがついに発売です。
どうしてスポーツブランドでレザージャケットを製作、販売する必要があるのか?
はっきり言って『ありません!』
もう、単なるワガママです。デザイナーが「革ジャン欲しいな~』と『拘ったのが着たいな~』という気分で、自分で着たい物を自分で製作しました。だから妥協はありません。
牛革も考えたのですが、手触りのしっとり感や柔らかさ、なにより高級ブランドのレザーは圧倒的にシープが多いということもあってシープスキンにしました(Pandaniの夏用グローブに使用しているのもシープスキンです)。
このジャケットを作るにあたって、東京の革製品の問屋街を1日まわっていろんな革屋さんと話しましたが、革でストレッチなものの取り扱いは皆無で、問屋さんたちも「そんなの聞いたことがないよ!」「あったとしても耐久性とか心配だね~」「やめといたほうが良いよ」と言われました。
確かに、ストレッチの革が手に入っても、1シーズンでボロボロになったりしたらシャレになりません。で、3年掛かった理由がこれです。
『ボク、3年間サンプルを着ました』
現在のところ、特に変化は見られません。今回製品になった物も洗剤でバシャバシャ洗って(もちろん洗濯機)コインランドリーの乾燥機でガンガン乾燥させるのを2度繰り返しましたが、ほとんど変化は見られませんでした。
『革ってすごい!』
しかも、ボクが選んだメインの革が擦ると色移りするので、色移りしない加工をした革に変更した方が良いのでは?という提案を工場から頂きました。確かにシャツの襟やベージュ革の自動車で使用すると悲惨なことになる。でも、革の表情は明らかに加工前の方が『ヌメッ』としていて格好良いのです。イタリアの高級ブランドはこのまま表情優先で販売して(もちろん説明はするが)いるが、日本のブランドはクレームが怖いから加工するのが当たり前らしい。2、3年着て身体に馴染んだ頃に色移りもなくなって仕上がってくる・・・・それが革ジャンでしょ。とイタリア通の先輩の一言に魔法をかけられて表情優先で行くことになりました!植物タンニン鞣しのシープスキンをメインに、かなり珍しいストレッチレザーを袖の下側、背中上部とサイドパネルというストレッチがあるといいと思う部分に使用しました。
革というのはもともとストレッチしない素材です。本来ストレッチしない革に伸縮性を持たせるには、薄く薄く革を削いで行く必要があり、それに耐える革は必然的に超高級になってしまうそう。しかも伸縮させるために、一旦縮ませるので歩留まりが悪い=高価な皮革となるそうです。
製品が中国の工場(呆有名な西海岸系のセレクトショップと同じ工場で、原価はPandnaiの方が圧倒的に高いです)から届いてから、国内の革加工の工場で最終仕上げの味を出す加工を施しました。裁断した革を縫い付けただけとは違うシワや部分的なテカリ等、ちょっとだけヴィンテージな雰囲気が出たと思います。
Pandaniの特徴でもある楕円形の袖口とボディ下部にも特殊なリブ革を使用しています。これも大変珍しい高級感のある皮革です。またファスナーはイタリアンメイドで高級ジャケットの代名詞とも言えるririのファスナーを8本、このジャケットのために発注して使用しています。
サイズ感はSサイズが165~172cm前後。Mサイズが172cm〜180cm。Lサイズが180cm以上というイメージです。袖は若干長めに作っています。秋冬用なのでインナーを考えて袖はやや太めです。
秋から春先まで3シーズン重宝するアイテムだと思います。
https://pandani.shop-pro.jp








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- 2017-09-02
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